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2016年6月16日 (木)

露出計を「正しく」使おう。

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入射光式露出計って、写真を撮る上で持ってて絶対損の無いものだというのを、このブログでは過去に口が酸っぱくなるぐらい何度も書きました。
今のカメラはスゴク性能が良くなって、露出の失敗もほとんどなくなってますし、デジカメだと撮ってすぐ見られるので、何を今更露出計なんだという声もあるでしょうが、それは違います。
露出計を使うということは、その場の光を客観的に判断する材料を提供してくれるという事なのですな。ややこしい書き方になってしまいましたが、早い話が「この場の光はこれぐらいですけど、アンタいったいどんな風に撮りたいのよ?」っていうのを問われているという事。
明るく撮りたい、渋く撮りたい、色を生かしたい、影を生かしたい、光ってるところを良く見せたい等々、撮る時にこんな風に味付けしたいので、今の光線状態教えて貰えますかっていうのが露出計の役割なのですな。
なので、露出計で測って撮ったから適正露出で撮れましたというのは、ちょっと違うわけで。
プリント前提のネガフィルムでは分かりにくいのですが、リバーサルフィルムを使ってみると一目瞭然。現像上がりがそのまま最終完成形のフィルムなので、露出のばらつきや、思った通りに撮れて無かったりがすぐ分かります。
露出計の出た目通りに撮ったのに、なんだか思っていたのと違うとか、明るすぎたり、暗すぎたり、せっかくリバーサルフィルム使ったのに何でこうなるの?っていうのは、露出計持ってるから大丈夫だぜって、お任せしてしまった結果なのですな。
露出計はあくまでもアドバイザー、あなたに代わって答えを出してくれるものではないと言うこと。
たとえばピーカンの日差しで、くっきり影になったところに一輪の花が咲いていて、そこに木漏れ日がスポット的に当たっているような場合、影で測って、日なたでも測ってその中間の露出で撮ればどっちも生かせると思ったら大間違い、どっちつかずになってしまいます。
影の部分はどうでもいいから、花の色合いをきれいに撮りたいのなら露出計のアドバイスよりちょいアンダーにして、あえて影の部分が黒くつぶれるのを覚悟で決めるとか、明るいところはすっ飛んでもいいから木漏れ日の影を爽やかな感じで撮りたいのならオーバー目にして撮ろうとか「こんな風に撮りたい」が前提で使うのが露出計なのですな。
それから、いくら露出計を持っていても測り方が悪ければどうにもなりません。入射光式露出計の白い受光球部分は、必ず撮る位置に向けて測ること。
つまりカメラのレンズに向けて測るのですな。撮る位置からの露出を知りたいので当然ですが、まずこうして測ってから、上を向けてトップライトを、やや下にうつむかせてシャドーを、状況によっては同じように左右からの光も測ります。
で、最初にレンズに向けて測った値に対して、どれぐらい差があるかを見て最終的にどれぐらいにするか決めるわけですな。
モデル撮影では、アゴの辺りでレンズの方に向けて正面からの光を、さらに顔の右側、左側それぞれに当たっている光を測って、どっちを明るく見せるかレフ板の位置も変えます。
オジサンの場合街を撮り歩くので、日なたで一発、日陰で一発測れば大体いいのですな。広くて日陰がないような所なら、露出計の受光球の上に手をかざして日陰を作って測ればOK、手のかざし方でコントロールします。
晴れた日はISO100でシャッタースピード1/250秒だと日なたでF8~11ぐらい、日陰でF4~5.6ぐらい。これだけ差があるとリバーサルフィルムではラチチュード(露光許容範囲)内に収まらないので、どっちを生かすか決めなくてはならないのですな。昔からアンダー目が好みなので、シャドーがつぶれるの覚悟で撮ることが多いですけどね。
露出計でキチンと測るのが当たり前になると、露出ってそんなに極端に変わるものではないというのに気が付くと思います。晴れた日はいつもこれぐらい、曇りの日はこんなもん、日陰だとこう、というパターンが見えてくるのですな。
こうなるとシメたもの、露出計忘れてしまっても勘で大体分かります。カメラの内蔵露出計があり得ない値を示しても平気、さっさとマニュアルモードに切り替えていつも通りの露出で。露出計の感度設定間違えててもすぐに気が付くようになりますな。いつも撮ってるホームグラウンドでの撮影だと、今日の日差しだと露出はこれぐらいだけど、ま、念のため露出計で確認しときましょうかって感じ。
露出計って、どんなカメラやレンズを使おうが、あなたの横で的確なアドバイスをしてくれる相棒。ひとつあれば、ほぼ一生ものの便利な道具、もう一度うるさく露出計買ってねって言っておきましょうか。(笑)

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コメント

よもかめご亭主さま、おはようございます!
あ〜、もう俺は何も考えんと撮ってたなぁ...と反省しきりです。頭を使わないといかんですな.... この記事は印刷してなんども読み返すことにいたしますヽ(´▽`)/

投稿: 旅芸人 | 2016年6月16日 (木) 06時34分

旅芸人様、こんばんは。
料理と同じだと思うのですよ。素材の味(その場の光)をどう味付けするのかで料理が変わりますのでね。

投稿: よもかめ亭主 | 2016年6月16日 (木) 23時41分

よもかめご亭主さま、おはようございます。
何をどう撮りたいのか、光・露出を考えて写真を撮るべし、とご亭主さまのブログに何度も教えていただきましたし、セコニック社のHPの参考記事も紹介いただきました。自分で写真の教科書も買って、露出の考え方も勉強したつもりだったんですが... なーんもわかっていないですね。身についていない。「あじさいを撮りたい」「美人のモデルさんを撮りたい」ばっかりに頭がいっちゃってて、「どう撮りたいのか」に至っていなかった。考えてたにせよ「構図」ばかり考えていて、光・露出による味付け、演出までは頭や感覚が至らなかったですね。「露出補正」と言いますが、「補正」じゃないんだなって。
とてもありがたい記事でしたヽ(´▽`)/ 不惜身命、頑張ります!

投稿: 旅芸人 | 2016年6月17日 (金) 05時46分

よもかめ亭主さん、おはようございます。
単体露出計ってフィルム無駄にしませんよね。段階露出とか言ってないで露出計ですよね。
カメラの進歩は内蔵露出計の進歩でもありますよね。各社、いかにカメラだけで撮らせるか頑張り抜いたという。そうしないとカメラは普及しなかったでしょうね。最近のカメラは3種類の測光でほとんど当ててきますから大したもんです。でもまあ、使いたいのは最近のカメラじゃないわけで(笑)今、測っても無駄っぽいフィルムとたわむれてましたが、それもあと1本ぐらいかな。あれはあれでHDRとか好きな人とも通じるものがあった気がします。

投稿: Myrrh | 2016年6月17日 (金) 08時06分

よもかめ亭主様、こんばんは。

今回の記事もブックマークへ(^^)
入射光式ってレンズに向けて測るって知りませんでしたー!
私も旅芸人さんと一緒でなかなか身に付かないんですよ。よもかめ亭主様のブログで露出計の記事はちゃんと読んでるんですけれど。
私の露出計はセコニックのツインメイト。この露出計の入射光って当てになるのかしらと結局両方測ってその間で撮ったりして。まだまだ勉強が足りません(-_-;)

投稿: りえぽん | 2016年6月17日 (金) 18時46分

夜分に失礼致します、あんみつです。
露出計が重要なものだと改めて感じましたが、
お金がありません…coldsweats01中古の露出計は
大丈夫なものなのでしょうか?安かったら是非欲しいです!

投稿: あんみつ☆乙女 | 2016年6月18日 (土) 02時06分

Myrrh様、おはようございます。
カメラの測光はスゴイ進歩しているのは分かりますが、その場の光の当たり具合を視覚化出来るのは露出計しかないと思うのですよ。それを見て自分で判断するところが醍醐味かなぁと。適正露出ってひとつではないですからね。食べ物と同じ、薄味が好きな人もいれば、濃い味付けが好きな人もいますのでね。

投稿: よもかめ亭主 | 2016年6月18日 (土) 08時22分

りえぽん様、おはようございます。
え~今までどうやって測ってたのですか~って思ったのですが、セコニックのツインメイトってきいてわかりました。Myrrhさんのゴッセンデジシックスと同じ、先っちょに白色受光球が付いてるタイプですね。このタイプでも同じ事です。撮る位置(カメラの方)に向けて測るが正解です。
コンパクトな露出計は白色受光球が小さいので、それに出来る影が読みにくい欠点がありますね。今回の掲載写真を見ていただければ分かりますが、白色受光球の下3分の1に影ができています。この影の面積をみて光の当たり具合も判断します。この場所で人物撮ったら、鼻の下、顎の下は影になるのでレフ板入れようとか。白色受光球がいろいろ教えてくれるわけですね。

投稿: よもかめ亭主 | 2016年6月18日 (土) 08時51分

あんみつ☆乙女様、おはようございます。
中古、ぜんぜん大丈夫ですよ。きちんとした中古カメラ屋さんならちゃんと見て並べてますからね。コンディション書いたカードもついてるし。現状渡しって書いてあるのは止めたほうがいいですよ。表示が正確かどうかも、ちゃんと動く露出計と並べて、比べてくれるような店員さんの居る店なら安心だと思いますが。上の写真の露出計も中古で6800円でした。過去記事はコチラ。http://yomocame.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-0af3.html

投稿: よもかめ亭主 | 2016年6月18日 (土) 09時15分

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