2017年9月21日 (木)

立ち飲み百景27 思いでの酒場列伝、その1。

今まで行った酒場は数知れず、当然立ち飲みも。最近は気に入った所にしか行かなくなって、新規開拓を怠っておりますけどね、冒険より安定、変化より定番がなじむようになってきているのですな。
新しい酒場はいっぱい出来ているのですけどね、試しに入ってみてもリピートする事がほとんど無くなりました、何となく馴染めなかったり、居心地が悪かったりするのでね。若い人のお店は特にそう、オシャレで明るくきれいで元気がよくて、いい事づくめなのですけどオジサンの居場所が無い。
どちらかというと昭和レトロと言いますか、煤けたようなちょいと古びたお店の方が居心地がいいわけで、お店の大将もオジサンより年輩の方がやっているような年季の入った酒場。
星の数ほどの酒飲みの相手をしてきた、顔に刻まれたシワがそのまま酒場の履歴書のような渋い大将やオカアサンがやっているお店って和みます、入った瞬間の空気でそれが分かるのですな、たとえ初めてのお店であってもココではいいお酒が飲めそうって肌で感じられますからね。
常連のお客さんも年季が入った人ばかり、就職して上司に連れられて来て以来定年を迎えた後も通い詰めているなんてざら、お店にとっては人間国宝のような渋い常連さんと会話を楽しみつつ杯を重ねるというのが至福の時なのでありますよ。
そんなこんなで思い出に残る酒場のアレコレを書いてみようかと。(笑)街歩きで見かけた古い酒屋さん。片隅で立ち飲みしているお年寄りが居たので入ってみました。おばあちゃんひとりでやっていて、アテは柿の種とかスルメのような乾き物しかない小さなお店。
なのに壁にはなぜか「馬刺有ります」のお品書きが一枚だけ貼ってありました。こんな酒屋さんで何で馬刺?気になったので聞いてみたところ、ご主人が生きていた頃にはメニューにあったそうで、他のお品書きは全部はがしてしまったけど、ご主人直筆のこれだけは、はがせなくて残してあるのだそう。「今でも主人と一緒にやってる気になりますねん」の言葉に思わず目頭が熱くなりました。ええ話をアテに飲む昼下がりのビールはいつもよりちょっと苦かったのでした。
夫婦で二つのお店を切り盛りしてて、オカアサンが立ち飲み、その隣でご主人は割烹料理屋、仕入れが一緒なので、割烹料理屋でご主人がさばいた魚が立ち飲みにも安く並ぶというお刺身メニューが半端じゃないお店、にぎり寿司もガラスケースにずらり、開店とともにほぼ満席になるのも当然かと。立ち飲みのアテとは思えないクオリティーの高さに、その頃同僚と毎日のように通ってました、お互いしっかり太りましたよ。(笑)
その反対の立ち飲みもありました。品数は少ないのですけどお刺身も置いているお店、注文して出てきたお刺身が新鮮か古いか、一緒に出てくる醤油皿に盛られたわさびの量で分かるという。
わさびてんこ盛りの時は、刺身がもうヤバイのでしっかり殺菌して食えという大将の暗黙のサイン、腹を壊してもこの店の刺身で当たりましたなんて口が裂けても言うなよって事。ま、その程度でおかしくなるような常連はひとりも居ませんでしたけどね。(笑)
何しろお店も古けりゃ、大将も古い、出てくる物はもっと古いという、あらゆる意味で賞味期限切れを楽しむ立ち飲み、その分激安で千円でベロベロになれるセンベロの店。みなさんお酒でアルコール消毒しながら飲んでました。
書いてていくらでも思い出せるのがオジサンのお酒の履歴書、まだまだあります、その辺りはまたいずれ、本日はこの辺で、お後がよろしいようで。(笑)
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お刺身目当てに、足繁く通っていた頃の写真、今も健在、帰り道じゃなくなったのでご無沙汰していますけど、機会があれば行きたい名店。

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2017年9月19日 (火)

忙しい時ほど、色んな事を思いつく。

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仕事って、忙しい時とそうでない時がありますな。実際のところ年がら年中、何かと忙しいのですけど、今の時期は一年で一番忙しい季節、毎日一体何をやっているのか訳が分からないぐらいドタバタが続いています。
忙しすぎてアップアップなのですけど、なぜかこんな時ほど色々な事を思いつくのですな。ブログのネタだったり、防湿庫のカメラの並べ替えだったり、撮った写真をipadに入れてカメラの機種ごとにアルバム作ろうとか、フィルムの複写しなきゃとか、あまり使ってやってないカメラをリストアップして次のお出かけに持って出ようとか、ヒマになったらやってやるって事を次々いっぱい思いつくという、忙しすぎる事への反動なのでしょうけどね。で、ヒマになったらやるのかっていうと全然できたためしがないのもいつもの事だったりするわけで。(笑)
時間が無かったり、時間に追われているときほど、脳味噌の回転がよくなっているので、色々思いついたり、やる気になったりするのでしょうね、ヒマになったら脳味噌もスリープ状態、「やらなきゃ」より「まだいいか」にモードが勝手に切り替わるのがオジサンのOS、MacOSやWindows、iOSやAndroidより出来が悪いナマケモノOS、バージョン56歳。バージョンアップしても一生改善はなさそうというより、壊れてます。(笑)
「お酒飲まんかったら出来るでしょ」と言う家内の改善指導アップデートも馬の耳に念仏、焼け石に水ですな、いっその事、出来のいいOSを一からインストールし直して欲しいところ、でもなんだか途中でフリーズして元に戻すしかないかも、いいOSはインストールできませんなんて出たら笑えませんな。(笑)
アレもやらなきゃ、コレもやらなきゃって思っているときに限って、違うことを初めてしまうって事ありませんか?今日コレを片づけてしまったら楽になるのにと分かっているのに、カメラ出してきて手入れを始めてしまったり、カメラバッグの中仕切りを組み替えてみたり、引き出しの片づけ始めちゃったり、電気カミソリの掃除をやり出したり、鼻毛抜いたり、足の爪切ったり、どーでもいい事を始めてしまって、結局本題は出来ず仕舞いで休日が終り、お酒飲んじゃって寝てしまって、月曜の朝、後悔の一週間が始まるという。で、忙しくなって、またアレもやろうコレもやろうと思いながら働くという悪循環。
グダグダやっているうちに月日は移り変わり、あっという間に一年経っちゃうのですな。一年って最近早く感じるね~なんて、のんきな事を言ってる場合じゃないですよホント。去年から全く進歩が無くて劣化だけ進んだオジサン。でもこのダメダメぶりは一生直らないのでしょうけどね。(笑)

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2017年9月17日 (日)

ペンFTに中途半端な100ミリレンズ付けて。

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オリンパスペンFシリーズは今の目で見ても、格好いいイケメンなカメラなのですけどね、長いレンズを付けるとあまり似合わないなとオジサンは思っているのですな。
標準や広角レンズを付けた出で立ちが一番サマになるというか格好いい気がするわけで。なので持っていながら出場率の低いのがE.Zuiko Auto-T 100mm F3.5。ペンFのレンズの中では人気が無いのでしょうか、中古カメラ屋さんでもかなり安い値段を付けられていることが多い、幸せ薄そうなレンズ。(笑)

L35707_blog 望遠レンズって今はほとんど使わないので、最初画角で戸惑いましたな。これぐらいの範囲を画面に入れたいって思って、どれぐらいの距離でカメラ構えたらドンピシャか、感覚をつかむのが大変でした。

一眼レフの望遠レンズ入門に135ミリが主流だった時代を考えると、35ミリ換算で140ミリというのは王道の焦点距離と言えるのですけどね、今の目で見ると望遠というには物足りないし、ポートレイト撮影によく使われる中望遠というにはやや長すぎるという、どっち付かず感が漂う中途半端なレンズになってしまっているのですな。
このままでは防湿庫の肥やし、日陰のレンズにスポットライトを当ててあげましょうとばかり、これ一本だけで撮り歩いてみました。正直なところ、あまり乗り気じゃなかったので、途中でつまらなくなったら、さっさとレンズ交換しようと、広角レンズをバッグに入れたのですけどね。出かける直前に思い直して、広角レンズはお留守番を命じて100ミリ一本勝負の潔い決断でお出かけしたわけで。

L35711_blog ファッションと雑貨のお店の店先にトライアンフが。望遠だと適度に圧縮効果が出てカッコよく撮れますね。

いざ撮り出すと解放絞りF3.5なのでファインダーは薄暗くて、老眼オジサンはピント合わせに四苦八苦。レンズが細長いのでホールドしにくくて、お世辞にも使い勝手がいいとは言えませんでしたな、とっても手ぶれしやすいかと。
専用フードは申し訳程度の長さしかなくて、ねじ込み式なので、付けてるとレンズキャップが出来ません。(F.Zuiko Auto-S 38mm F1.8に流用してます。)
最短撮影距離が1.5mなのも時代を感じさせますし、何よりペンFTに付けるとテングの鼻のような出で立ちが、スタイリッシュなオジサンの「カメラは見た目も性能の内」なポリシーに合わなかったわけで。(笑)

L35714_blog おしゃれな雑貨屋さんを窓の外から撮ってみました。当然絞り開放、夕方の光線でやや赤みを帯びてますけど、そういうのがいいなぁと。

使えば使うほど中途半端感が染み出してくるのが止まらないE.Zuiko Auto-T 100mm F3.5。イケてる写真を撮って中途半端の汚名返上してやろうと、いつもの街を撮り歩いてみたのが今回の掲載写真です。

L35745_blog 窓に付いている柵が何だかカッコよかったので撮ってみたもの。開放F値3.5だし、ハーフサイズなので深度深いしで、頑張ってみても背景はこれぐらいのボケ方しかしませんな。

帰ってきて手入れをしていて、この先、このレンズを使う気持ちになるのは一体何回ぐらいあるのだろうと思いながら、防湿庫のいつもの場所にそっと戻しました。お蔵入りではないですよ、手入れして戻しただけ、いつでもスタンバイしときませんと。(笑)でもこの先使うかなぁ。
L35732_blog鉄を使った家具と雑貨のお店MUKU-MO(ムクモ)さんの店先に飾られていたキリンのオブジェ。広角で寄ると余計なものがいっぱい入っちゃいますからね、これは望遠が良かったかと。お店もなかなか面白かったので、オススメします。

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2017年9月16日 (土)

カメラを復刻するメーカーって無いですな。

ネットで面白そうなモノはないかと見ていたときに目に留まったのが、車のレプリカ。
もう生産されていない昔の名車をそっくりそのまま現代に蘇らせているのですが、その出来具合が半端じゃないのに驚いたわけで。
当然今の安全基準や道路交通法上の色々をクリアしなくてはならないので、全く同じには出来ないのですが、それでもここまでやったらスゴイって車が結構出てきました。
その昔007の映画でボンドカーとして登場した、日本を代表するスポーツカー、トヨタ2000GTを蘇らせた、ロッキーオートさんのR3000GTなんてクオリティー高過ぎで思わず「すげ~」。
HPやブログ、動画を食い入るように見てしまいましたな。(笑)もうレプリカなんてレベルじゃなかったわけで、工場でズラリ並んだ組立途中のR3000GTの写真を見て感動、ここまで徹底して名車を蘇らせる情熱は一体何なのかと感動、ロッキーオートさんの凄さに感動。子供の頃トヨタ2000GTが大好きだったオジサンは嬉しくなってしまいました。
もし宝くじ当たったら買いますね。で、お家の横に土地買ってガラス張りのガレージ建てて、レッドカーペットを敷いた上に飾って、それを見ながらお酒を飲みたいですな。
もしこのブログでこのスポーツカーの記事や写真が出てきたら、「あっ、オッサン宝くじ当てよったな。」と思っていただければいいかと。出てこなかったらこの話は無かったことに。(笑)
車のレプリカで思ったのですけどね、カメラのレプリカって無いですな。思いつくのはコシナがレンズを復刻したのぐらい。トプコンのRE58mmF1.4はよくできてました。復刻ではないですが、フォクトレンダーやツァイスブランドでクラシックなテイストのカメラやレンズも出してますね。
車と違ってカメラの場合は安全基準も道路交通法も関係ないので、その気になれば出来そうな気がするのですけど、実際のところカメラを作ってきた実績のあるメーカーじゃないと実現は難しいのかもしれません。
ニコンが2005年にSPを2500台限定で復刻したことがありましたけど、リタイヤした技術者を呼び戻したり、工具を作るところからスタートしたというのを雑誌で見たおぼえがあります、部品は作れても組立は技術者じゃないと無理なのかも。
もしそんな制約がなくてカメラのレプリカを作れるとしたら、どんなカメラを蘇らせてほしいと思いますか?オジサンはもう無くなってしまった規格のフィルムを使うカメラを今のフィルムが使えるように仕様変更したレプリカカメラなんて面白いかもと思ったのですな。
面白そうなカメラなのに今のフィルムが使えないのでお蔵入りなんてもったいないですからね。
消えていったフィルムの規格っていっぱいあります、それしか使えなかったカメラを現行フィルムで楽しめたら楽しいのじゃないかと。例えばベスト判と呼ばれる127フィルムを使うカメラを35ミリフィルムが使えるようにしたら、ベビーローライやプリモジュニア、ヤシカ44、ミノルタミニフレックス、リコーマチック44などの4×4のちっちゃな二眼レフが蘇りますからね。
思いっきりマニアの世界になってしまいますけど、車のレプリカを見て、マニアしか飛びつかないカメラの世界もあってもいいかもと思ってしまったのですな。(笑)

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このレンズをコシナさんが、2003年ニコンマウントとM42マウントで各400本ずつ復刻したわけですな。ただレンズ構成は現代のものだったようですけどね。

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2017年9月14日 (木)

その筋の「すじ」は筋違いの筋の良さだった件。(笑)

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その方面のことを指すときに「その筋」なんて言い方をしますけど、すじと聞いて何を思い浮かべますか。関西だと圧倒的に牛肉のすじ、おでんにお好焼に、そのまま煮込みにしたり、牛すじ文化がありますのでね、すじといえば食欲をそそるビジュアルが目に浮かぶという方が圧倒的かと。(笑)
我が家でもお好焼の際には、家内が必ず前日にすじを炊いています。下処理をしてコンニャクと一緒に甘辛い味付けで炊く「すじこん」。神戸の長田区辺りでは「ぼっかけ」と呼びます。ぼっかけうどんなんかが有名。そのまま食べてもお酒のアテにぴったりなので、いつも多めに炊いてますな。
居酒屋さんでもすぐに出てくるメニューなので、置いてあれば結構注文します。青ネギに七味唐辛子パラパラして食べるとおいしい。味噌で煮込む大阪の「どて焼き」とは違って味付けは醤油なのが特徴。
すじについて調べてみたところ、コンビニが冬場に提供するおでんの具材で全国に広まっていったそう、それまではそんなにポピュラーなものじゃなかったみたい。確かに牛すじって食肉の流通に乗らないような部分でしたからね、言ってみれば捨てる部位、昔はスーパーでは置いてなくて精肉店でしか扱いがなかったですな。
子供の頃、おでんには鯨のコロが必ず入っていたのですけど、鯨がどんどん出世してお高い食材になってしまってから、母親がすじ肉を代わりに入れるようになった記憶があります。いつも弟と争奪戦でした。(笑)
たかがスジ肉ですけど、おでん用に売られている串に刺さったものは筋肉の腱の部分なので、白くて脂肪が少なく、やや堅くてゴムのような弾力があります、それに対して部位ごとに切り分けたときに出る赤身の多いすじ肉は、すじこんにすると美味しいのですな。
この辺りお肉屋さんによって扱いが違うので、結構当たり外れのある部分。煮込んでもなかなか柔らかくなってくれなかったり、ほろほろに柔らかくなってくれたり。同じお肉屋さんで買っても、そのときによって違ったりします。
いつも買うお肉屋さんは、その辺り専門店なので安定供給してくれています、わざわざ電車に乗って買いに行くだけのことはあるかと。
ところが、この間それを越えるいい「すじ」をある筋の方から教えていただいたわけで。行きつけの立ち飲みで最近よく見かけるようになった方、共通の話題で話が弾んで、お目にかかる度に話しかけて下さるのですけど、時々大きな保冷袋を持って現れるのですな。
聞くと某有名ステーキハウスが、裏メニューですじ肉を安く販売してくれているのだそう。いつもあるわけではなくて、入荷したときは看板に小さな張り紙が出るので、それを目当てに買いに行くとの事。
それを聞いて、お店のオカアサンが試しに買ってきたのですけどね、かなり筋のいいすじだったようで、看板メニューのおでんに入れてましたけど、「市場で買うのとちゃう、いつもより高い値段取らんとアカン」と絶賛。
オジサンも張り紙が出ていたときに試しに買って帰ったのですな、さすが名前の通ったステーキハウスのものだけあって、赤身たっぷり、脂身少な目、炊いても目減りしないし、柔らかくてコレは旨いと1kg買ったのが一瞬で無くなりました。もうね、お酒飲める飲める。(笑)
お店としてはメニューとして出せない部位なので、格安で販売してしまえという筋書きに、すじ好きが群がったわけで、それがステーキハウスだけにグレードの高い筋金入りのいいすじだったという。ありがたいですな。
これからはお出かけの際に必ず前を通って張り紙を確認することにします。有名ステーキハウスの筋目の通ったすじ、おでんの季節はこれを入れるのが今から楽しみなオジサンなのでありますよ。(笑)

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